Mamiya ZD + Capture One 4.5
Mamiya ZD + Sekor AF28mm F4.5 Aspherica
中判一眼レフデジタルカメラ Mamiya ZD 2130万画素の大型(48×36cmダルサ制CCD)センサー搭載で、 2005年12月に約130万円で発売され一時は話題を呼びましたが、その後はあまりパッとはせず、jpg画像が悪いとか現像ソフトが悪いとかいろいろと言われてました。そして、遅れに遅れた Mamiya ZD Back も今年発売され Mamiya 645 AFD3と共に多少話題を呼びましたが、時代は一眼レフデジカメラも2100万画素(Canon1Ds MK3など)などの陰に隠れてしまった感じも見受けられます。しかし、昨年(2007年)に発表された PHASE ONE社との提携で私の評価も変化してきました。メインは、PHASE ONE社の自社ブランドカメラ(PASE ONE 645)の発売にあるとは思いますが、これによりMamiyaのデジタルカメラに関してもよりよくなるのではと感じ今回久々にテストをすることにしました。中でも、現像ソフトで評判の高いPHASE ONE社の Capture One 4 の Mamiya 対応です。さすがに現状では Capture One による連結撮影はできませんが、 Capture One 4 でMamiya ZD の現像をすると、それだけで1クラス上の画像を提供してくれると思います。 Capture One が、他社カメラで大型センサーに対応したのが今回初めてであるのも提携のおかげではと思います。また、レンズに関しても中判カメラならではのレンズ設計でローパスフィルターなしも設定できるので、35mmフルサイズ2000万画素クラスとも一線を画す画像を作り出せる思います。その中でも昨年発売された、Sekor AF 28mm F4.5D Aspherica も導入しましたので合わせて紹介したいと思います。また、Mamiyaから HASSEL BLAD V用レンズ用のマウントアダプター(マニュアルフォーカス)も発売されて、より柔軟な組み合わせが出来るようになりました。
Captuer One 4.5.2 で、Mamiya ZD の撮影画像をプレビューしたところ
今回のテストは、Mamiya ZD と Sekor AF 28mm F4.5D Aspherica を中心であるが、最近入手した KODAK DCS ProBack645MとMamiya 645 AFD の組み合わせもテストに加えて見た。現像ソフトは、SILKYPIX Developer Studio 3 (KODAKの現像は一番評判が良いと聞きましたので)を使用してみました。もう、すでに販売終了製品ではあるが、中古でバックタイプとしては格安にて入手できるようになった。2008年現在で程度にもよりますが、15万〜25万程度で流通しています。ただし、KODAK社ではサポートが終了しているので商品の選別には注意が必要。(在庫のあるパーツ類は販売している。)また、余談ではあるが、Mamiya 645 AFD などを使うのであれば、ZD Back という選択もあります。2200万画素バックタイプで100万円を切った販売価格なのは魅力です。ZD Back の場合は、最新のカメラボディの方がより安定性があるようです。
Mamiya 645 AFD + KODAK DCS ProBack 645M / SILKYPIX Developer Studio 3.0で、Kodak DCS の画像をプレビューしたところ
作 例
今回の作例は、Mamiya製品を中心に、当社に関連性のある製品を併せて作例としてアップいたしました。各画像下の撮影データなどを参照して下さい。なお、画像はrawで撮影して現像したものを(4000×5330のものを、400×533)にリサイズしシャープネスを少しかけただけの状態です。変形などはしていません。拡大の100%画像は、画像の一部を400×533に切り取ったものです。
画像にカーソルを持って行くと、100%画像が見ることができます。
Mamiya ZD_Sekor AF28mm ISO50_F11_1/80s_Captuer Oen4.5.2 |
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Mamiya 645AFD_Sekor AF28mm_Kodak DCS ProBack645M ISO50_F8_1/125s_SILKYPIX Developer Studio 3
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Mamiya ZD + 645AF用マウントアダプターHBB NR404 + HASSEL Sonnar CFi250mm
Mamiya ZD をPCにFireWierケーブルで繋いでの連結撮影であるが、通常はMamiya Digital PhotoStudio(製品付属でキャプチャーと現像が両方出来るソフト)を使用しますが、これがなかなか動きも悪く操作性もよくありません。また、Captuer One 4では、連結撮影を対応していないためMamiya Digital PhotoStudioとの併用も可能でしたが、あまりスマートではありませんでした。しかし、Mamiyaが、この事を考慮したかはわかりませんが、Mamiya RemoteCapture beta というソフトをベータ版として出しました。早速、使用してみましたが Mamiya Digital PhotoStudio ようなもたつき感もなくキャプチャーすることが出来ます。同じキャプチャーフォルダーを Captuer One 4 で指定しておけば、キャプチャー画像が入るたびに Captuer One 4 のウィンドに表示されます。(プレビュー自動更新はしません。)
Mamiya RemoteCapture beta+Captuer One 4.5.2の使用例
Captuer One 4 の評価ですが、Mamiya ZD に対応したのが嬉しいですが、ソフトにデザインが今時のものに変更になり、多機能なのですが少しみづらく文字も小さいのでなれるのに苦労します。現状は、英語版のみなので2009年始めには、日本語版がリリース予定なので、期待したいと思います。また、Mamiya ZD は、ダルサ社製のセンサーを使用しているために、長時間露光には向かないようです。特に、Captuer One 4 がカメラ内部のノイズ処理をうまく読み込めないようで、露光時間が1秒以上の場合には、特にシャドー部分にスターノイズがあらわれはじめ露光時間が長くなるにつれひどくなります。Captuer One 4 で現像し同じRAWデータを、SILKYPIX Developer Studio 3や、純正のMamiya Digital PhotoStudioで現像するとスターノイズはでないようです。これは、あくまで現状バージョンの話ですので、次期バージョンでは解消されるかもしれません。?
SILKYPIX Developer Studio 3.0でMamiya ZDのRAWデータを見たところ
ノイズ比較
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左が、Captur One 4 で現像したものです。露光時間6秒で下の画像の明るい部分です。スターノイズが多数確認できます。同じrawデータをSILKYPIX Developer Studio 3で現像するとスターノイズはあらわれません。もちろん純正ソフトも。多分、カメラ内部でのノイズ処理の情報を現状バージョンのCaptur One4.5.2側で読み込めないのではないかと思われます。
____注意____
作例で、使用しました Mamiya 645AFD + Sekor AF28mm F4.5D の組み合わせですが、Mamiyaでは最新のDレンズは、AFD2以上としていて、645AF及びAFDは未サポートで保証外の状態です。これは、レンズ内のCPUが、16bit化したために645AF及びAFDとのレンズ認識でまれにエラーが出るようです。(個体差ですべてに出るわけではないようです。)しかし、レンズの認識さえしてしまえば、当社に現在ある28mmと、80mmに関しては、AFの動作も問題なく使用が可能でした。撮影途中で認識しなくなるトラブルも出ていません。しかし、あくまで、メーカー推奨ではありませんので、ご使用の時は自己責任でお願いします。
最後に、最新の Mamiya ZD のボディの質感が変更になりました。新規出荷に関しては、ペント部分に仕上げがテカテカではなくマットな感じなものに変更になりました。好きずきではありますが、私は新しいほうが高級感があるのではと思いました。また、レンズに関しては今後新しいDタイプのレンズを出してくるようです。現行レンズのDタイプ化では、製品のイメージもかなりかわると思います。光学系は基本的に同じようですが、画像の仕上がりは多少違うような話も聞いています。今回は比較できませんでしたが。
旧タイプのボディと、Sekor AF80mm F2.8D |
新タイプのボディと、Sekor AF80mm F2.8D |
2008.12.01