Sinar54 vs H-20 vs DCS ProBack


 今回、ジナー社のデジタルバック(2200万画素)をテストする機会がありましたので、当社のH-20とDCS ProBack (共に1600万画素)を、同じ条件で撮影し比較してみました。

左が、H-20 で 右が、Sinar54

 比較テスト01は、商品撮影(npwチャート)を、Sinar54+SinarP3+Sinaron60mmと、H-20 or DCS ProBack+X-Act-D+ISS+Sinaron60mmで2枚繋ぎの組み合わせで行いました。カメラボディ以外は、ほぼ同条件の設定です。現像は各ドライバーソフトのほぼデフォルト設定でおこないした。撮影セットは、ストロボ(フォトナー2400W武蔵)1台1灯(トップ)ライティングで、色温度5300Kで、 感度を ISO50(Sinaer45/H-20) ISO100(DCS ProBack)の設定でホワイトバランスをマクベスチャートの各メーカー推奨のグレーで測光しておこないました。Sinar45に関しては、1ショット/4ショット/マルチ16ショットを撮影しています。

比較テスト02は、某メーカーのセット本番撮影時に、Sinar54+SinarP3+Sinaron60mmと、H-20+X-Act-D+ISS+シュナダースーパーアンギュロン58mmXLで2枚繋ぎの組み合わせで行いました。ライティングは、メイン光はHMI(5000K)と、セットのダウンライト(タングステン)のミックス光の状態です。ホワイトバランスをマクベスチャートでHMI光源の強いところでとりました。感度を ISO50に設定して絞りF11で、4秒露光です。

Sinar54+SinarP3
H-20+X-Act-D
161600万画素と、2200万画素のセンサー
Sinar Sinaron 60mm F4 HR


 Sinar54は、さすが2200万画素という感じで1枚で約60MB(8bit) のデーターを作ってくれるのはすばらしいと思います。(16ショットで16bitで書き出すと、502MBにもなりました。)カメラの操作性は、ライブモードに私がイマイチなれていないのでピント合わせなどはやりづらい感じでしたが、やはりピントのズレなど考えるとこちらも捨てがたいですね。ドライバーソフトも良くいろいろな調整ができるので応用度は高いと思います。画質ですが、H-20ほどシャープな切れはないのですが、色の情報は豊富な感じです。ちっと彩度の高いとこれて色ズレが見られますが、ドライバー上で調整は可能のようです。しかし、Sinar45+SinarP3だとかなり大柄になってしまうのと、(4×5カメラに付けるよりは少し小さい)光ファイバーで画像を転送するので、MacintoshにPCIの専用ボードをつけなけらばならないので、外ロケなどは不向きかもしれません。また、4ショットや16ショットモードがあるので、撮影物によっては、1ショット専用機に比べアドバンテージがあると思います。4ショットは、初めは結構ずれるのではと思っていましたが、今回のテスト01-02共にズレはありませんですた。16ショット関しては、02のテストと2回やってみましたが、1回はまあまあいけたのですが、2回目は見事にずれました。しかし、撮影現場が某横浜の超高層ビルの12階で露光時間が1シャッター4秒の16回(1カット撮影しるのに、8分位かかりました。)なのでしかたないでしょうか。やはりしっかりしたスタジオ撮影に向いているカメラシステムだと思いました。 

2003.6.12 NPW_T.Nagasaka


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